インターネット時代の

銀塩写真とデジタル画像

富山治夫



急速に普及していくインターネット時代に向って、新しい流れが始まりつつある。

ビデオは一般家庭で複製録画できる機器として造られた。幼稚園・小学校にパソコンが導入されて、子供たちはモニターに写し出される画像が写真だと思い込んでいる。写真にとっては大きな変革期がやってきたのだ。

シンガポール政府は、全国民にパソコンを供与してインターネット情報で国益を計ることを発表し、中国の都市部ではパソコンが70%の普及率になったという。

次世代に写真の素晴らしさ残さなければならないが、著作権を認識させることは非常にむずかしくなった。

 

「JPS 著作権セミナー講演録」を読んで、現行の写真著作権法を、インターネット時代に対応することには無理がある。

アナグロ時代の著作権法とは別に、専門分野によるデジタル画像研究会などや、インターネットで一般利用者からアンケートを求める視野が次世代に残すことになる。

瞬時に画像が世界中送られて、永久に画像が保存されるデジタル画像に、名称の標準化設定をする。

表記の単純化を計ることによって画像データーが明解になる。

1.デジタルカメラで撮影した処理画像は

→EDPとかED光画など。


2.印画紙・フイルムからスキャンした画像は

→ EPDとかEPD光画など。


3.インターネットなどに公開する透かし画像は

→ EDGとかEOG光画など。

例:EOS2000 ED DPI300などと表記することによって、画質が読めて、アナグロ写真のデーターと同じようになる。

 

インターネットに画像を積極的に公表すべきだが、この場合は、著作権よりも肖像権のほうが問題になるのではないでしょうか。

デジタルカメラで撮影するためには、頭の切り替えが大切な要素になってくるのは、銀塩写真とデジタル画像は、まったく別のシステムだからだ。

慣れている銀塩写真から代えるのはは、本当に怖かった。

デジタルカメラで撮影する時も映像をイメージするまでは同じだが、暗室における引き伸ばし器が、明室のコンピュターになっただけで、取り込んだ画像を処理する周辺器機類は、暗室機材と同じように単なる道具に過ぎない。

画像原稿はEPSもしくはTIFFファイルで処理した完成画像を出稿する。

印画紙原稿はそのまま印刷用になるが、画像画原稿は、DTPの印刷管理が当然のように必要になってくる。

 

99年夏、中国建国五十周年のお祝に北京美術館でデジタル写真展「現代語感」を開いた。

会場は天井が高く460坪の広さである。このスペースを埋めるため、エプソン9000Cの大型プリンターを購入して、畳みより大きいB0倍をベース189枚の画像で構成した。

日間で28,000人の入場者が記録きれたことは「至福の時」の感慨を深くしました。

 

予測ができないデジタル時代に、何がおこるのか・・・。